徳島にある噂のサテライトオフィス密集地域の視察に参加してきました

こんにちは、hapicom随行記者担当の伊田です。

先日、とある方から「徳島県が今サテライトオフィスに力を入れているので地方での企業の働き方にもし興味があれば視察に来てみませんか?」というお誘いを受け、ここ数年、社内に"大阪じゃないどこか"へ進出したい機運もあり、大阪から徳島ならそんなに離れてないな、と軽い気持ちで参加した徳島視察2日間。

・・・想像をはるかに超えた視察になりました。

今回の視察では徳島県西部にある美馬市三好市つるぎ町、東みよし町の2市2町からなる「にし阿波」を訪れました。

視察団集合場所の吉野川ハイウェイオアシス

1日目(三好市、東みよし町)

吉野川テレワークオフィス

徳島に着いて、まず最初に吉野川ハイウェイオアシス内の吉野川ふれあい館2階にある吉野川テレワークオフィスにお邪魔しました。

吉野川テレワークオフィス

吉野川テレワークオフィスはフリースペースが広いせいかドロップインしやすいとのこと。オフィスの向かいには宿泊施設の旅籠屋があり、他にもキャンプ場・バンガロー施設が近くにあるようで、ワーケーション・観光としての利用者もいるようです。

また、休日には野外にある舞台でイベントやマーケットもあり、利用者の姿を見ることがあるそうです。

タカハマライフアート(旧小学校)

つぎに、統廃合で使われなくなった小学校を活用しているタカハマライフアートを視察させていただきました。

小学校を再活用しているタカハマライフアートさん

オリジナルTシャツプリントを手掛けており一棟丸ごと工場用地として利用されています。

職員室は大きなシルクスクリーン印刷機のある製造場所、給食室は2tトラックが横付けできるので搬入出場、音楽室は応接室とWEBミーティングのできるスペースへと変貌していました。

その広大な建物の賃料はなんと無料!

黒板には生徒たちの寄せ書きが残されている

現地採用も進んでおり、地域のコミュニティの場としても活用されていることに驚きと感動を覚えました。

旧政海旅館

三好市池田町には昭和天皇司馬遼太郎も利用した旧政海旅館があり、サテライトオフィス集積地として生まれ変わっていました。

旧政海旅館を活用

内装も当時の面影が残る

共用スペースの炊事場には大きなホワイトボードが置いてあり、入所している企業同士の情報共有の場に。

定期的に行われる交流会は、入所している企業、その家族だけでなく地元の飲食店の方々など地域の人も参加されているそう。

2日目(つるぎ町美馬市

さとやまオフィス(旧県知事邸)

自然に囲まれた中に伝統的な建造物が立ち並ぶつるぎ町の町並み、そんな場所にさとやまオフィス(旧県知事邸)がありました。

さとやまオフィスの門構え

豪奢な門構えからなる建物は外観も中も素晴らしいものでした。

素材の状態はそのままに、空調やインフラなどは新設してあるので機能性もあり、なによりもその外観からゲストを招きたくなる、そんなオフィスでした。

2024年4月にはカフェがオープン予定の織本屋

近くには藍の「寝床」として利用されていた旧永井家庄屋屋敷を利用したコワーキングスペース「NEDOKO」や、江戸中期の酒造商家「織本屋」を改装したカフェなど、様々な施設が隣接していました。

コワーキングスペース「NEDOKO」

道の駅 藍ランドうだつ

続いて道の駅 藍ランドうだつに移動。

ここにはうだつの町並みが残されており、観光地として開放されています。

そんな中にG&Cコンサルティング株式会社の運営するサテライトオフィスがありました。

ロビーにはくつろげるスペースも

G&Cコンサルティング株式会社では地方創生チャレンジクラブを運営しており、うだつの町並みは起業家の溜まり場のようになっていました。

エリア全体で企業誘致しており、チャレンジしやすい土壌を作っています。

今回で16回目の開催になる華道展「うだつをいける」

「うだつの町並み」に掲示される映画祭のポスター

ちょうど視察の時に華道のイベントがあり、町並みの中には映画祭や演劇のパンフが掲示されていて、サブカルチャーの発信地になっているように感じました。

ちなみに刀剣ブームの時には町並みを生かしたフォトセッションも行われたらしいです。

コリビングスペース「ADLIV(アドリブ)」

最後に訪れたのは広告デザインを手掛けるナカガワ・アド株式会社。

老舗印刷会社の工場を泊まれる工場としてリノベーションされており、ホステルだけでなく、コワーキングオフィスの要素も合わせ持つ、"コリビングスペース"「ADLIV(アドリブ)」としてシェアオフィスを運営されています。

元は大きな印刷機の並んでいた空間をDIYでリノベーション

かつては活版印刷機の並んでいたスペースを大きく開放的にして建物の中はまるでカーニバル会場のような楽しげな雰囲気。その中にコワーキングシェアオフィス、ドミトリー、キッチンスペースが所狭しと並んでいました。

デザインだけでなく起業する人を応援し、地域の問題解決に取り組む試みを行なっているとおっしゃっていました。

まとめ

この2日間感じたことは、東京や大阪にはない地方創生に対する行政の「熱い想い」でした。

ただ役所の会議室で説明して終わり・・・ではなく、一緒に現地に向かい、解散後も

「将来的には進出してほしいのですが、皆さんのニーズや意見を聞かせていただきたい!」

と、夜の懇親会にも2晩連続で参加!行政ってこんなだっけ?徳島が特殊なの?

さらに!今回の視察でご一緒させていただいたのは東京のコワーキングスペース三茶WORKを利用されているベンチャー経営者やマネージャーの方々。 常に徳島でなにが組み立てられるのか?なぜ徳島なのか?というストーリーや戦略について話が上がっていました。

視察メンバーも徳島メンバーも会う人みんなトップレベル。みなさん「夢」をもって挑戦されているからでしょうか。情熱、立ち回り含め、Sクラス級の方ばかりで「絶対に何かが起こるフラグ・・。」と心の中で呟いていました。